東北学院大学工学部/大学院工学研究科
情報インタラクション研究室
研究内容
情報インタラクション研究室では,2つの研究目標(超臨場感コミュニケーションによる作業支援,マルチモーダル情報処理知覚過程の理解)を達成するために,下記の研究を遂行しています.
超臨場感コミュニケーションによる作業支援
「モノの”使いづらい”点を改善し,作業をよりスムーズにする」ことをコンセプトとして,技術や方式を開発しています.
遠隔操作コックピットのための音提示
これまでのコックピットでは,5.1chサラウンド方式による音が提示されていました.しかしながら,この方式では上方向から音が再生されないので,上からの異常に気付きにくいという問題点があります.
この問題点を解決するために,個人用三次元音場再生技術(8個の指向性マイクロホンで音を収録し,8個のスピーカで収録音を再生)を開発しています.この技術により,三次元音空間が適切に表現されるので,上からの異常に気付きやすくなることが期待されます.
大画面多地点遠隔通信会議システムのための音提示
これまでの会議システムでは,ステレオ方式による音が提示されていました.しかしながら,この方式では話者から音が再生されないので,誰が発言しているか分かりにくいという問題点があります.
この問題点を解決するために,MVP(Multiple Vertical Panning)方式(大画面ディスプレイの上下にスピーカ対を配置し,話者の上下の2個のスピーカから適切な音量差を設定して音を再生)を開発しています.この方式により,常に話者から音が再生されるので,誰が話しているか分かりやすくなることが期待されます.
自動伴奏によるライブ・パフォーマンス
これまでのパフォーマンスでは,コンピュータが伴奏し,演奏者が伴奏に合わせていました.しかしながら,この方式では演奏者がタイミングを合わせにくいので,曲の終わりにおいて演奏を同時に終えることができないという問題点があります.
この問題点を解決するために,フットペダル方式(演奏者の足元にフットペダルを配置し,演奏しながらフットペダルを操作)を開発しています.この方式により,コンピュータが演奏者の操作に合わせて伴奏するので,曲の終わりでもタイミングが合ったライブ・パフォーマンスができることが期待されます.
未来の3Dテレビのための音提示
未来の3Dテレビでは,人々が取り囲みながらテレビを鑑賞します.この3DテレビはVR/MRゴーグルで実現することができますが,デバイスを装着しないといけないという問題点があります.
この問題点を解決するために,三次元放射音場再生技術(演奏者の周りを取り囲んだマイクロホンアレイで音を収録し,放射型スピーカアレイで収録音を再生)を開発しています.この技術により,テレビの外側に音場が再生されるので,何も身に付けずに鑑賞できることが期待されます.
マルチモーダル情報処理知覚過程の理解
人間が複数の感覚を使った時にどう感じるのかを解明することを目指しています.
腹話術効果のメカニズム解明
これまでの研究では,水平方向から音を再生したり,視聴位置が一カ所のみだったり,テレビを避けた位置から音を再生していました.情報インタラクション研究室では,音を垂直方向から再生したり,複数の視聴位置で検討したり,テレビの後ろ側から音を再生したりしています.
連絡先
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